「簡単レシピ」のハードルが高すぎる

特に昨今のお母さんは働いていることが多いので、居直ることが肝要。夕飯を作る時間や気力のない日には、ハンバーガーを買ってくれば良い(お父さんは喜ばないかもしれないが、子供はめちゃくちゃ喜ぶ)。

たとえそれがジャンクフードと言われているものであったとしても、時々、食べたからといって頭が悪くなるわけでも病気になるわけでもなし。鬼のようになってご飯の支度をするよりも、皆でニコニコいただく方がずっと楽しいし、精神衛生上よろしい。

では、お弁当は? となると、私もわからない。

インターネットを見ると、「幼稚園児が喜ぶお弁当」から始まって、「食べ盛り男子が大満足するボリューム弁当」、「中学女子の可愛いお弁当」など、需要と供給に応じたお弁当レシピが山ほど出てくる。とはいえ、「簡単レシピ」と言われているものですら、私にしてみれば、「これを朝の忙しい時に作るの⁉」と驚愕するほど大変そうだ。

日本で子育てをしていなくて本当に良かったと、遅ればせながら胸を撫で下ろす。私から見れば、日本のお母さんは破格のスーパーウーマンだ。

ドイツで定番の“ランチボックス”の中身

ドイツはどうかというと、めちゃくちゃ簡単。

小学校の始業時間はめっぽう早く7時40分ごろなので、10時過ぎに小休止が入り、皆が家から持ってきた軽食(2度目の朝食と呼んでいる)を食べる。これがたいていはチーズかソーセージを挟んだだけの普通のパンで、小学校1年生用でも別に可愛い仕様にはなっていない。それにりんごやバナナなど果物が添えられていれば上等。

ドイツの子供たちが学校に持っていくランチボックス。
筆者撮影
ドイツの子供たちが学校に持っていくランチボックス。

父兄会の時などに、甘いものではなく、栄養を考えた軽食を持たせてほしいなどという要請がなされることもあるが、それでも、リンゴ一個とビスケットやグミなどというケースも後を絶たない。

元々、昼食ではないので、それほど重要視はされてはいないのかもしれない。

伝統的にはドイツのメインの食事は昼食だ。だから、授業は4〜6時間を午前中に詰め込み、子供たちは遅くとも1時前には帰宅し、家でお昼ご飯。少なくともうちの子供たちが学校へ通っていた頃までは、旧西ドイツ地域ではその伝統が踏襲されていた。

ところが、現在は急速に社会構造が変わり、帰宅しても誰もいない家庭が多いので、これでは子供の食生活が犠牲になるからということで、給食のある全日制の学校も増えてきた。しかし、それはまだ多数派ではないし、給食の内容は粗末だ。