夏は発症リスクが高まる

前述のように、尿路結石は尿中の成分が結晶化し、尿路内で閉塞を起こすことで強い痛みを引き起こす疾患です。この「結晶化のしやすさ」は、尿の濃度に大きく左右されます。

夏場は発汗量が増加し、体内の水分が失われやすくなります。ここで十分な水分補給が追いつかない場合、身体は循環血液量を維持するために腎臓での水分の再吸収を高め、その結果として尿量が低下します。尿量が減少すると、尿中に含まれるカルシウムなどの成分濃度が相対的に上昇するため、「尿が濃縮された状態」となります。

コップの水を蒸発させていくと、水の量が減るほど塩が溶けきれなくなって結晶として現れるのと同じ原理です。濃縮された尿の内部でも成分が「過飽和状態」となり、結石の形成へと進行しやすくなりますCoe et al., 2005