結石リスクを高める食事
そして、日常生活に直結する重要な因子が「食事」です。特に次の4つの食事要因は、相互に関連しながら結石リスクを高めることが知られています。
まず一つ目に「動物性たんぱく質の過剰摂取」です。
肉類の摂取量が多い人は、少ない人に比べて結石リスクが約1.2倍に上昇し、さらに赤身肉の摂取量が100g増えるごとにリスクが約1.4倍高まることが報告されています(Ferraro et al., 2020)。
動物性たんぱく質の過剰摂取は、結石の材料となるカルシウム濃度を高めるとともに、結石が形成されやすい尿環境をつくることが知られています。
第二の要因は「塩分の過剰摂取」です。
塩分摂取量の増加は、尿路結石の発症リスクを約1.3~1.6倍に上昇させることが示されています(Dai and Pearle, 2022)。ナトリウムの摂取量が約2.3g(食塩換算で約6g)増えるごとに、尿中へのカルシウム排泄は約40mg増加するとも言われています。
「カルシウム」と「シュウ酸」
そして第三・第四の因子として、「低カルシウム食」と「シュウ酸の過剰摂取」が挙げられます。
カルシウム摂取が少ないグループでは、適切に摂取しているグループよりも、結石リスクが約1.5倍高くなることが報告されています(Ferraro et al., 2020)。これは、カルシウムが不足すると、腸の中でシュウ酸(結石の主成分の一つ)と結合できなくなり、吸収されるシュウ酸が増えるためと考えられています。
こうした個人の生活習慣や体質的なリスク因子に加え、夏場の気温の上昇という環境要因が重なることで、結石のリスクはさらに高まることになるのです。

