感情は流れる「雲」、心の奥には「青空」あり
「波」の他に、もう1つ心が軽くなるイメージとして、“雲と青空”があります。
不安や怒りは、空に浮かぶ「雲」に過ぎません。雲の奥には、いつでも澄み渡る「青空(本来の穏やかなあなた)」が広がっています。
雲を無理にどけようとすると、かえって意識が向き、濃くなってしまいます。「そこにいていいよ」と受け止めれば、雲は風に流され、また青空が顔を出します。マインドフルネスの実践では、思考や感情を“空に浮かんでは流れていく雲”として観察することで、心の静けさと回復力を育てていきます。
波と青空を共有した親子
ある小学生の女の子が、「もう誰も私と遊んでくれない」と泣き続けたことがありました。お母さんは理由を問いただしたり、これまでのように「そんなことないよ」と否定したりせず、そっとこう言いました。
「今は悲しみの波が大きいね。でも、波はきっと小さくなるよ」
娘の手を包みながら、2人で呼吸を合わせ、窓の外の音に耳を澄ませます。「頭の上にも空が広がっているね」と伝えると、娘さんの呼吸は静まり、涙も止まりました。
やがて波が引いて落ち着いた彼女は、ポツリと「今日、私がわがまま言っちゃったんだ」と話し始めました。そして「明日、私から『ごめんね』って言ってみる」と、自ら答えを見つけ出したのです。
お母さんは「感情を無理に変えようとしなくても、ただ青空に帰れば、子どもは自分で考えられるんだ」と思ったそうです。


