屈辱外交のまさかの結果
ところが、そんな屈辱外交をしたにもかかわらず、この年の10月、つまり中間選挙の前月、サウジを盟主とするOPEC諸国は石油の減産を決めたのです。
OPECは石油輸出国機構の英語の頭文字を取った略称。石油の産出国によるカルテルで、協力して石油の産出量をコントロールしています。需要と供給の関係で石油の値段が上がります。そうすれば、石油の値段が下がれば、協調して産出量を削減します。これで利益を確保するわけです。一方で、値段が上がり過ぎると、石油が買えない国が出て需要が減る恐れがあるので、産出量を増やして石油価格を下げます。
このグループに入っているのはサウジアラビアやUAE(アラブ首長国連邦)、クウェートなど12カ国です。でもOPECに入っていない産油国もあるので、OPECが石油の産出量を削減しても、他の国が生産を増やしたら、石油価格がうまくコントロールできません。そこで最近は、OPEC以外の産油国も参加して産出量を決めています。この集まりのことを「OPECプラス」と呼びます。入るのはロシアやメキシコ、バーレーンなど11カ国です。
とはいえ、OPECの盟主であるサウジアラビアとOPECプラスの中心国ロシアが主導して生産量を調整しているのが実態です。このOPECプラスが石油の減産を決めたのですから、石油の国際価格は大きく上昇しました。バイデン大統領の面子は丸潰れ。ムハンマド皇太子に仕返しをされたのです。
アメリカはサウジアラビアに頭が上がらない。それを象徴する出来事でした。


