人気車にぴったり収まるカップホルダー

ここで、ひとつ面白い発想の転換が起きます。

アメリカで、ただ「日本のカー用品」を並べても埋もれるだけです。

そこで狙いを定めたのが、アメリカ人が熱狂的に愛する“定番車”でした。

ジープ・ラングラー、トヨタ・タコマ――彼らが自分好みに改造し、何年も乗り続けるあの無骨なSUVやピックアップトラックです。

トヨタ・タコマの車体のロゴ
写真=iStock.com/marekuliasz
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その人気車「だけ」に、ぴったり合うカップホルダーや小物を、日本品質でつくる。

これが、刺さりました。

じつは、アメリカにも同じような車種向けのアクセサリーはいくつも存在します。

市場は、むしろ競争が激しい。

それでも選ばれた理由は、ただ一つ――「収まりの良さ」と「仕上げの質」でした。

特定の車種の、あのコンソールのへこみに、寸分の狂いもなくはまる。

取り付けると、まるで最初からメーカーが用意していた純正部品のように見える。

現地の購入者からは、「まるでトヨタが造ったかのようだ」「純正そのものに見える」「内装のダイヤルと完璧に合う」といった声が並びました。

価格は、この種のアクセサリーとしては強気の一個およそ50ドル(約7500円)。

それでも評価は星4.6、ひと月に50個以上が売れていきます。

「たかがカップホルダーに50ドル」と迷った人ほど、取り付けたあとの“純正のような収まり”に納得していました。

日本では「合って当たり前」の精度と仕上げが、アメリカでは“多少割高でも欲しい”という価値として認められたのです。

 運転しながらコーヒーを片手にガソリンスタンドに向かう男
写真=iStock.com/AlenaPaulus
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