業界を支えた非正規への配慮を
今回の記事執筆にあたっては、量販店・ディスカウント店などで家電販売にあたっていたり、メーカー側の担当であった方を中心にお話を伺った。なお筆者も大学生時代に首都圏で、脱サラ・独立に失敗したあと関西圏でメーカーヘルパーを経験しており、当時の伝手をもとにご協力いただいた。
閉店・整理・破産などによって消滅した業者・メーカーも多く話題にのぼり、感慨深い昔話も多く聞かれた……そんな人々が、統合後の課題として一様に懸念していたのが、「非正規人員・協力会社の雇用への懸念」だ。
報道ベースでは「2社合計で従業員数3.5万人」とされているが、それ以外にも配送・設置を請け負う外部の関連会社や、メーカーから派遣される常設ヘルパーなど、ヤマダ・エディオンに関わる人々の雇用形態は、多岐に及ぶ。
なかには和光デンキ・ニノミヤのように閉業した小売店の元・社員や、大幅な事業撤退でリストラが生じたシャープ・日本ビクターなどの元・関係者などが、「働く」というより「食い繋ぐ」感覚で、ひっそり生計を立てている場合も多い。トレンドの変化も早いこの業界は浮き沈みが激しく、多種多様な経歴の人々が、目立たず根を張って生きているのだ。
合理化・経営上の最適化が必要であるにせよ、新体制には「従業員3.5万人」に入らない人々の雇用にも気を配っていただきたい。ヤマダ・エディオン(エイデン・ミドリ電化・デオデオ・石丸電機・100満ボルト時代の関係者も含む)が業界の2巨頭として勝ち残れた背景には、こういった人々の貢献もあったはずだ。


