『日本辺境論』内田 樹著 新潮新書

独自の視点で日本を紐解いた本書の中には、従来とは異なる日本が姿を現します。発想の転換で、ものの見方が一変することを教えてくれる一冊です。

昨今、人口減少を理由に国内市場を軽んじ、海外展開の重要性をことさらに強調する風潮があります。しかし2050年でも人口が1億人いる市場に、本当に価値がないのでしょうか。

国内で手を尽くしたのであれば海外に活路を求めるのも道理ですが、良い製品をつくり的確なマーケティングを行えば、国内にも戦う余地はまだ十分ある。

人口が減少の一途を辿る市場ではなく、40年後も1億人がいる市場と発想の角度を変えて、ものを考える感覚が、ビジネスパーソンには必要です。