秋以降ビールのバリエーションが増える
大手は主力のビールを相次ぎリニューアルしていくが、それだけではない。かつての第3のビールで現在は発泡酒②として販売している商品の一部を、ビールへと“格上げ”させていく。
キリンビールの「本麒麟」は、原料の麦芽比率を引き上げて麦芽100%ビールに変え、増税分の7.26円を出荷価格に上乗せし、11月4日に発売する。発泡酒②のNo.1ブランドであるサントリー「金麦」も、10月以降にビール化して同じく増税分を出荷価格に加える。アサヒビールとサッポロビールも、発泡酒②をビール化していく方向を打ち出している。
ビールでは、従来のアサヒ「スーパードライ」など【中心価格帯のスタンダード】、サントリー「ザ・プレミアム・モルツ」などの【高価格なプレミアム】に加え、発泡酒②のビール化により【エコノミーという低価格帯】が形成されていく。
特に「本麒麟」については、原材料費の高い麦芽を100%使用するわけで、これはプレミアムビールと同じ仕様に当たる。キリンは「本麒麟」と、発泡酒②「のどごし生」の出荷価格を同額にするのか、それとも差別化するのか。
この点について、「のどごし生の出荷価格を、本麒麟よりも下げることも検討している。安さを求める消費者に応えるため。一方、金麦のビール化により、のどごし生は発泡酒②のNo.1ブランドに返り咲く」(キリン首脳)という。
ビールと発泡酒の価格差が縮まる
なお、店頭価格は小売りが決めるが、販売チャネルによっても、また小売企業の購買力によっても違いは生じる。ただし、メーカーが卸を対象とした出荷価格が下がれば、自ずと店頭価格は下がっていく。
6月某日、さいたま市内にあるイオン系のコンビニ「ミニストップ」にて、350ミリリットル缶の店頭価格を調べてみた(いずれも税別)。
ビールの「スーパードライ」(アサヒ)、キリン「一番搾り」、サッポロ「黒ラベル」は、いずれも216円。
発泡酒のアサヒ「スタイルフリー」185円。
発泡酒②の「金麦」(サントリー)と「本麒麟」は180円だった。
現在の「スーパードライ」と「金麦」の価格差は36円。これに増減税分を単純に加味すると、「スーパードライ」は206.9円、「金麦」は187.26円となり、現在36円という価格差は10月1日以降19.64円に縮まる。

