白黒になるのはお菓子だけではない

具体的に、小売店の様子はどう変化しうるのか。松方氏の指摘によれば、お菓子袋がカラーから白黒に変わるのみならず、お寿司などの惣菜品のトレーも赤色と金色のものから「真っ白」になる可能性があるという。

ずらりと並ぶ、パック詰めされた寿司
写真=iStock.com/Aekprachaya Ayuyuen
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カルビーのポテトチップスの件に典型だが、他のお菓子メーカーの袋も白黒印刷になる可能性はある。カラー印刷に使うインキはナフサ由来で、コストを抑えるためだ。スーパーのお寿司もポリスチレンというナフサが原料の素材のコストを下げるべく、白に変わっていくかもしれない。お弁当の容器や惣菜のトレーも同様に、今よりももっと簡素なものになる未来も予想できると松方氏は言う。

薬局では医薬品の値段に影響があるかもしれない。医薬品の原料となる中間体にもナフサ由来の化学品が使われているからだ。

さらに夏に必須の冷却ジェルシートや保冷剤といった商品の値上がりの可能性も考えられるし、衛生用品ではシャンプーの詰め替えパウチにマスクやオムツも高くなるかもしれない。

不安をあおるつもりはないが、松方氏が「現代社会は石油文明で、ナフサにものすごく依存している」と指摘するように、ホルムズ危機が続く以上、値上げ圧力は続く。

値上がりと不足について予測は困難

また、石油化学製品のサプライチェーンは極めて複雑で長大なため、「どのタイミングで、どれくらい、何が不足するか/高くなるか」が予期しにくい、という問題もあると同氏は強調する。

なぜナフサ由来の、私たちに馴染みが深い製品の値上がりは避けられないのか。これを理解するためには、石油化学製品がどう作られるかについて知らなければいけない。