「リタイア後のラーメン屋」はNG
二毛作の場合は、資格などを取得する必要があり、一から勉強しないといけないし、すぐに収入につながるわけではないので、お金に余裕がないとできません。
その代わり、大変ですが生きがいができるので面白い人生になるのではないでしょうか。定年がないので、年金をもらいながら長くできるのもいいところだと思います。
伊能忠敬は49歳で家業を隠居し、50歳で現在の千葉県の佐原から江戸に移り、天文学者の高橋至時に弟子入りし、55歳で日本全国を歩いて測量しました。江戸時代後期に活躍した浮世絵師の葛飾北斎も、90歳になるまで楽しく仕事をしていました。そして彼が残した最後の言葉は、「あと10年、いや5年の時間があれば、画業を極められるのに」とも伝えられています。北斎は僕にとって目標です。僕も人生最後にすごい作品を生み出したいと思っています。
どちらにしても定年前よりお金が儲かるということは考えずに、第二の人生を心置きなく楽しむというスタンスで臨みましょう。
ただし、ラーメンが好きでラーメン屋を始めたいという人はやめておいたほうがいいかもしれません。こだわりすぎてもダメですし、思いつきで始められるものでもありません。もしどうしてもしたいというならば、しっかりリサーチをしたほうがいいでしょう。
ハローワークに行くだけでは不十分
総務省がまとめた日本の高齢者に関する統計では、令和7年の65歳以上の人口は3619万人。総人口に占める割合は過去最高となりました。また、令和6年の高齢者の就業率は65歳~69歳で53.6%、70~74歳は35.1%、75歳以上は12%と21年連続で前年を上回っており、今後も増加することが予想されます。
内閣府「令和6年度高齢社会対策総合調査(高齢者の経済生活に関する調査)」では、現在収入のある仕事をしている60歳以上の人のうち23.7%が「働けるうちはいつまでも」と答え、「70歳くらいまで」「75歳くらいまで」「80歳くらいまで」と回答した人と合わせれば、6割以上が65歳を超えても働きたいといいます。
定年後の仕事探しと聞いて、真っ先に「シルバー人材センター」や「ハローワーク」を思い浮かべる人が多いでしょう。しかし、もしあなたが「これまでのキャリアを生かしたい」あるいは「まったく新しい分野で一旗揚げたい」と願うなら、もう一歩踏み込んで自治体が開催するシニア向けの「合同企業説明会」や「キャリアアップセミナー」「創業支援講座」などに参加してみましょう。
実は最近の自治体は、シニアの起業支援にかなり本気です。少子高齢化が進む中で、元気なシニアに起業してもらったり、中小企業の助っ人になってもらったりすることは、地域経済の活性化に直結するからです。

