「中間財」が日本の躍進企業の特徴

図表1には、トップテン企業の変化を示したが、もう少し俯瞰的な見取り図を得るため、図表2には、最近の時価総額ランキングを50位まで掲げ、社名の横には半年前のランキングも記載した。

【図表】日本の大企業ランキング(上位50位)(2026年6月)

ランキングの上昇が目立つのは、上でふれた企業のほか、住友電気工業(44位→27位)やフジクラ(47位→33位)などである。

住友電気工業のランキング上昇の主な理由は、データセンター向けの光デバイスや産業用コネクターの需要が想定以上に伸びており、これに関連する電線株として、市場の強い買いを集めているからである。

フジクラの躍進の主な理由は、生成AIの普及に伴う北米などでの大規模データセンター向け光ファイバーケーブル・光通品部材の需要が急拡大しており、同社が圧倒的な技術力でその高い需要を取り込んでいるためである。

トップテン企業の変化と同様、世界的なAI・半導体特需に対応した動き、それも本体をなすAI事業や半導体そのものではなく、それと関連する設備投資向けの製品需要に応えた動きがメインである点が特徴となっている。

日本の産業構造じたいがそうした中間財の開発、生産に特化してきている結果と言えよう。なお、投資会社として世界動向に対応しているソフトバンクグループはこうした日本的特徴の中ではやや異色である点にも留意が必要である。

世界の企業ランキングの激変ぶりは日本以上

日本の企業ランキングから世界の時価総額の企業ランキングに目を転じてみよう。

結論から言うと、トップ5企業のリストが不変なので、一見、日本より変動が小さいと誤解しがちであるが、さらに多くの企業の時価総額とその変化を見ると(図表3)、実は、日本以上にランキングに大きな変化が生じている。

【図表】【図表】世界の大企業ランキング(上位80位)(2026年6月)

世界の企業ランキングの1位は、AIの頭脳となる半導体をつくっているNVIDIA(5兆1140億ドル ※1ドル=約160円で計算すると5兆ドルは約800兆円)。以降、アップル、アルファベット(グーグルの持株会社)、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コムと続き、7位のメタ(旧フェースブック)を含む「ITビッグ5」、すなわち米国で起業し、国際的に展開しているIT関連の巨人企業5社で占められている。半年前と順位は多少入れ替わるが5位までの構成メンバーは同じである。