「役割」と「期待する成果」を伝える
年齢や職業、経歴にかかわらず、女性たちは仕事に「やりがい」を求めています。ただ定年を待っているだけかのような業務になれば、ほかに居場所を探すようになるでしょう。したがって企業にとっては、組織の新陳代謝を図りつつも、いかにミドルシニア社員に適した役割を与え、期待する成果を伝えられるかが重要でしょう。
また、働く女性の意識は、仕事の経験によって変わります。企業によっては、採用時のコースや職制によって社員の職務やキャリア支援を限定しているところがありますが、入社時に一般職だった女性たちは、仕事への意欲がずっと低い訳ではありません。与える職務や職位によって働く人の意識は変わるのであって、ミドルシニア女性たちに対しても、アンコンシャス・バイアスを持たずに、育成に力を入れてほしいと願います。
様々な職務経験をする機会を得られれば、ミドル期以降に好奇心が旺盛になり、学びに熱心な女性たちがいるのです。その姿は、企業にとっても、ミドルシニア女性人材を活性化、戦力化していく余地が大きいことを改めて示しているのではないでしょうか。
※「*」がついた注および補足はダイジェスト作成者によるもの
コメントby SERENDIP
本書のコラムに、山陰合同銀行(ごうぎん)が行った女性のリスキリング事例が紹介されている。窓口業務や個人営業を担当していた20代から40代の女性行員200人を、法人営業(コンサル)として育成する試みだ。大半が一人前のコンサルに成長しており、彼女たちが法人営業に従事することで中堅社員が戦略エリアに配置できるなど組織の機動力も高まったようだ。これまで、女性の定年前後の転職といえば「居場所がない」「家庭事情でやむをえず」などネガティブな動機によるケースも少なくなかっただろうが、ごうぎんのように大きなリスキリング体験を経た人材が増えれば、「女性の定年後」の様相も変わっていくのだろう。
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