アメリカで存在感を見せる「くら寿司」

一方、くら寿司はアメリカ市場で独自のポジションを築いています。2009年に「Kura Sushi USA」として海外事業をスタートし、2019年にはナスダック上場を果たしました。

アメリカの「くら寿司」の店舗に並ぶ人々
写真=iStock.com/hapabapa
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現地ではチーズロール、照り焼き寿司、タイガーロールなど、アメリカ人の味覚に寄せたメニューを開発。ファミリー層や若年層の支持を集め、カリフォルニア、テキサス、ニューヨークなどを中心に店舗を拡大しています。

環境配慮型の店舗運営も特徴で、食品ロス削減や再利用素材の活用など、サステナブル経営のモデルとしても注目されています。

2030年までに400店舗を目指すという目標は、もはや寿司チェーンを超えた「グローバル食ブランド」としての挑戦といえるでしょう。

海外進出の先駆者「元気寿司」

そしてもう1つ忘れてはならないのが、元気寿司です。1993年、まだ寿司が一般的なファストフードではなかった時代に、ハワイへ進出した先駆者的存在です。

現在では香港、シンガポール、フィリピンなど東南アジアを中心に多くの店舗を展開し、海外店舗数が国内を上回っているグローバルチェーンです。

海外の「元気寿司」の店舗
写真=iStock.com/winhorse
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現地企業とのパートナーシップによる柔軟な経営が特徴で、地域ごとに異なるマーケット戦略を取り入れています。2024年には運営母体の社名を「Genki Global Dining Concepts」へと変更し、海外事業のさらなる拡大を打ち出しました。

さらに新ブランド「GENKI SUSHI×魚べい」を上野でグランドオープンさせ、グローバルな寿司体験の場を提供する事業もスタートさせています。

ここでは、ハワイ限定メニューや各国のとっておきメニューを取り扱うフェアなどを開催し、日本と世界の寿司体験をつなぐ場所となっています。

例えば、2025年11月28日から翌年3月末頃まで、世界の創作寿司が集結する「GENKI Global Sushi Competition 2025」を開催。

このフェアでは、各国の「現地で進化した寿司」をテーマにしたメニューが並び、カンボジアの火山をイメージした寿司「ラヴァロール」や、香港の「海鮮宝箱」、フィリピンの「まぐろマンゴーマヨ」などが提供されました。

私も実際足を運びましたが、日本の文化からは発想されないであろうネタが体感でき、世界の寿司文化を知る上でとても貴重な体験ができると思いました。

このような世界から日本への逆輸入という面白さも備わったコンセプトブランドの創設もまた、日本の回転寿司をさらに海外へ発信していくきっかけとなることでしょう。