波紋を広げた「お母さんにしてください」

ウォッチャーとしては名言に期待していた神谷代表のスピーチだが、これが酷かった。抗議者をいじったりして「アンチが支持を拡大させてくれた」とヘラヘラするばかりだった。「スーパーサイヤ人になってやり返す」といった幼稚なワードはあったが、そのほか特に印象に残らなかった。

つまりそんなに面白くなかったということだろう。聴衆の数を見て「2万人来ているようだ」などと宣っていたが、公園の面積からはどう考えても盛りすぎだった。

そんな期待外れの代表のスピーチとは違い、世界の選挙史に刻まれるべき凄まじい名台詞を残したのが、東京選挙区のさやだ。さあ来たよ、皆さん。

万雷の「さや」コールに涙を浮かべ、自分を鼓舞するように何度も両手でガッツポーズを繰り出し、最後のお願いを発した。

「明日、必ず……勝利を手にして……、わたしを皆さんの……皆さんの、お母さんにしてくださーい! 日本人のために働く、お母さんにしてください!」

塩入参院議員
塩入参院議員(写真=Noukei314/CC-BY-4.0/Wikimedia Commons

「お母さん」発言の真意

その叫びを聞いた時、私は「⁉」となって、横に座るおば様たちと顔を向きあわせた。「今、お母さんにしてって言いましたね……」「言ったね……」みたいな短い言葉を交わし、首をかしげながらの「んん~? なんだそれ……」という笑顔が拡がった。

支持者の多くも「お母……さん……?」「お、おお……! おおおお!(拍手)」と、ちょっと間を作りながら困惑していた。もちろん抗議者からは爆笑と「きもーい!」との嘲笑が沸き起こっていた。

公園内にいるというウォッチャーや記者の方々に片っ端から「お母さんにしてくださいw」とXでDMを送ったところ、みんな爆笑したり「なんでこんなやべえこと言う奴が支持されるんだ」と悲しんだりしていた。

彼女は「当選=母になる」と思っていたのだろうか。なぜ唐突に「お母さんにして」と叫んだのか。その答えは、抗議者のプラカードにあったと推察できる。まあ読者の皆さん、少し落ち着いて私の話を聞いてくださいよ。

あの瞬間、さやは抗議者が掲げていた「『お母さん』に全てを押しつけるな」のプラカードが目に入ったのではないか。それはちょうどステージの正面にあった。