日本、韓国、台湾で株価が急上昇した理由
4月以降、世界的にAI関連銘柄主導で株価は堅調な展開を示している。特に、半導体の部材や電線などAI関連企業が多い、日本や韓国、台湾の株価上昇は顕著だ。
日経平均上昇の中身(構成銘柄の値動き)を見ると、キオクシアなど一株当たりの価格が大きい銘柄(値嵩株)に資金が流れ込み、数銘柄でインデックス全体を押し上げた。“AI一極集中相場”というべき危うさがそこにある。
年初から5月上旬の間、世界の株式市場は8%程度上昇した。株価の動きを国と地域別に見ると、韓国、台湾、そして日本の株価上昇が突出して高かった。その間、日経平均株価は20%超上昇した。IT先端銘柄の組み入れが多い、米ナスダック総合指数の上昇率を上回った。
日韓台に共通するのは、先端レベルの半導体の製造、それに必要な企業、産業が集積していることである。
4月末、韓国サムスン電子の1〜3月期決算で、半導体部門の営業利益は53兆7000億ウォン(約5兆7000億円)、四半期で過去最高になった。前年同期比では48.8倍だ。韓国のSKハイニックス、米サンディスクなど半導体メモリーメーカーの株価も上昇した。
半導体に強いキオクシアが大躍進
日本の連休中、米国では、大手半導体設計開発企業のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が1〜3月期の決算を発表した。純利益は前年同期比95%増、こちらも高い増益率を記録した。
連休明けの7日、わが国ではキオクシア(旧、東芝メモリ)の株価が急伸した。同日、制限値幅の上限(ストップ高水準)の前営業日比7000円(19%)高で取引を終えた。世界の主要な半導体関連銘柄が急騰したのは、AIの開発、学習、利用の加速に伴い、より多くの半導体が必要になったからだ。
演算装置の需要増加によって、NAND型フラッシュメモリーなどデータセンターなどで使うメモリーの需要も急増するとみられる。その中でも、AIに対応のソリッド・ステート・ドライブ(SSD)で、競争力が高いキオクシアの業績期待は一段と高まった。
それと同時に、7日、イビデン、アドバンテスト、ソフトバンクグループ(SBG)など、AI関連の銘柄にも投資資金は殺到した。値嵩株のアドバンテスト、SBGだけで日経平均株価は1260円程度押し上げられた。

