暑い地域の鳥瞰的データ:やはり京都が…

以上は、最近、もっとも暑かった地域はどこかという観点からの統計整理だった。しかし、最近の最高記録ではなく、この何十年かの「平年値」データも重要である。しかも、頂点的なデータでなく、日本全国を縦断した観測値から暑い地域はどこかを判定することも大切である。そこで、平年値(1991~2010年)で猛暑日の日数を全国都道府県所在市ごとに示したマップを図表4に掲げた。

【図表】「暑い地域」は関東から九州にかけての内陸部
筆者作成

南北の緯度差がけっこう大きい日本列島では、当然、北の北海道・東北のほうが九州よりも猛暑日日数が少ないという傾向が認められる。

ところが、一番、南に位置する沖縄では猛暑日日数が0.2日と北海道に次いで少なくなっている。これは沖縄がきわめて海洋性の高い地域であるからと考えるより他はない。陸地より海洋のほうが一日の気温差が小さい。このため、海に近い地域ほど一日の気温変動が小さくなり、猛暑にも襲われにくくなっているのである。

2025年のみの単年データでも沖縄は、猛暑日がゼロだった(図表3)。一方、同年の沖縄の熱帯夜は102日と全国トップだった。昼はしのぎやすいが、夜は、やはり暑いというのが沖縄の特徴なのである。

30年間の平均で猛暑日最多は京都

話を平年値に戻そう。関東・甲信越地方では、埼玉や山梨が猛暑日15日以上であるのに対して、日本海側の新潟だけでなく、太平洋側の茨城、千葉、東京、神奈川、静岡という海沿いの地域では猛暑日5日未満となっている。内陸部と沿岸部との対比がきわめて明確である。

全国で最も猛暑日が多いのは京都の19.4日である。京都盆地における夏のうだるような暑さは以前より有名であり、それがこうした長期的、鳥瞰的データでも裏づけられている格好だ。

九州でも、ど真ん中の熊本だけが猛暑日15日以上である。西日本の中でも徳島、高知、長崎、そして沖縄という海洋性の高い地域で猛暑日5日未満となっている。

暑さを避けて移住するなら、北に向かうより、海側に向かうのが合理的だろう(臨海部で夏が過ごしやすいという点は、世界的な傾向を含め2024年4月6日配信の本連載記事=「『猛暑日数が0.2日と北海道に次いで少ないまさかの県』…桜の後にやってくる猛暑を避ける超最適&意外な場所」でもふれたので、興味のある方は参照されたい)。

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