正真正銘日本一暑い地域はどこか

日本最高気温が記録されたときには、その理由として、フェーン現象の影響が決まって指摘される。フェーン現象とは、湿った空気が山を越えて反対側のふもとに吹き下りる際、乾燥した高温の風となり、気温が著しく上昇する気象現象である。従って、毎日生起するものではない。

本当に暑い地域であるかどうかは、こうした瞬間風速的なデータとは異なる定常的な観測値で判定する必要がある。

そのための有力候補は、猛暑日(最高気温が35℃以上の日)や熱帯夜(最低気温が25℃以上の日)の頻度である。

実は、昨年、猛暑日や熱帯夜の日数に関して、驚くべき記録が達成されている。すなわち、京都で猛暑日と熱帯夜の日数が両方とも60日をこえる「60-60」が新たに記録されたのである(図表3参照)。

【図表】京都が史上はじめて「60-60」を記録~2025年の猛暑日数と熱帯夜数~
筆者作成

昼にひどく暑くても夜、涼しくなればまだ耐えられる。しかし、昼も夜も暑いのでは人間、なかなか耐えられるものではない。しかも、そうした日が何日も続くとしたらなおさらである。こうした観点からは、猛暑日と熱帯夜がともに多い地域こそが、「本当に暑い地域」と言えるであろう。

京都では昨年史上初の「60-60」

全国で記録的な暑さが続いた昨年、京都市では9月15日、年間の猛暑日と熱帯夜の日数がともに60日に到達し、日本国内で観測史上初めて暑さの「60-60」に到達した。猛暑日と熱帯夜が1年の約6分の1という「異常な猛暑」となった。大谷翔平が2024年9月にMLB史上初のシーズン「50本塁打-50盗塁(50-50)」を達成は異次元だが、これもまたそうだ。

京都市は2024年も暑さの「50-50」を全国で史上初めて記録している。わずか1年で記録をそれぞれ10日増加させたとはまことに驚くべき記録更新である。

上でふれた日本最高記録41.8℃の伊勢崎については、昨年の猛暑日は49日、熱帯夜は42日であり、定常的な暑さという点では、猛暑日も熱帯夜も60日を超えている京都とは比較にならない。

2025年で猛暑日の数が多かったのは順に、京都(60)、日田(大分・同)、京田辺(京都・59)、甲府(山梨・58)、桐生(群馬・57)、多治見(岐阜・同)、福知山(京都・56)、名古屋(愛知・51)、久留米(福岡・51)と続き、大都市圏では大阪(44)、枚方(大阪・50)、練馬(東京・47)、東京(29)……という結果だ。