大切なのは、「自分が楽しいか否か」

そして、数カ月後に再び会ったとき、その男性の雰囲気はまるで別人のように明るくなっていたのです。

「先生、毎日が楽しくて仕方がありません。次はどこへ行こうかと考えるだけでワクワクするんです」

そう言って、うれしそうに鉄道写真を見せてくれました。

和田秀樹『これだけでいい!老けない!ボケない!和田式「アウトプット健康法」』(祥伝社)
和田秀樹『これだけでいい!老けない!ボケない!和田式「アウトプット健康法」』(祥伝社)

注目すべきは、その男性の認知機能も明らかに改善していたことです。撮影場所を調べ、時間を計画し、カメラを操作し、写真を整理する……。これらの作業はすべて、前頭葉を使う活動です。

ところが、本人は「脳を鍛えている」という意識はまったくありません。ただ楽しいからやっているだけなのです。

ここに大きなポイントがあります。

脳にとって非常に効果的な刺激は、「楽しい」と感じる活動です。義務感でやることは、長続きしませんし、脳への刺激も弱くなります。その反面、楽しいことは自然と続きます。続くからこそ、脳も活性化し続けるのです。

趣味は、下手でも一向にかまいませんし、他人から見て価値があるかどうかも関係ありません。大切なのは、「自分が楽しいか否か」だけなのです。

定年後の人生は、「やるべきこと」よりも、「やりたいこと」を優先すべき。自分の楽しみを中心に生活することによって、自然と老いない、ボケない人生を歩めるようになるのです。

【関連記事】
ギャンブルでも、旅行でも、美術品収集でもない…和田秀樹が手を出すなという「世の中で一番金のかかる趣味」
「10個のリンゴを3人で公平に分けるには?」有名な思考クイズをひろゆきが解いたら…答えが斬新すぎた
なぜ日本人夫婦の3組に1組が離婚するのか…「価値観の違い」でも「セックスレス」でもない本当の原因
食前に「たった一杯」飲むだけで肝臓の脂肪を落とせる…専門医の中では常識「食物繊維、発酵食品」あと一つは?
2600年前から「付き合ってはいけない人」は決まっている…ブッダが説いた「人生破滅する10タイプ」【2025年5月BEST】