売上がよくなかった場合は、即撤退して移動

特に駅前の狭い店では、カウンター席を中心に用意しているケースもある。店舗は駅前・繁華街・乗換駅など、高回転が見込める立地に集中した。「都市型立地戦略」が確立し、「都市生活者の食のインフラ」としての役割を意識したレイアウトになっているのである。

「日高屋の店舗の形態は1フロア30坪で約40席を基本として、午前11時から翌午前4時までなど、営業時間を長く設定、2交代制で売上を稼いでいます。1座席が1日平均で12~13回転するので、売上高営業利益率は10%以上が安定的に得られます。

出店の際には土地を保有せず、物件の賃貸契約期間を3年程度と短くして、売上がよくなかった場合は、すぐ撤退、近所にいい物件があればすぐに移ります。屋台のような身軽さが信条です。出店費用も数千万円で済みます」(神田)

日高屋 土浦西口店
写真=Wikimedia Commons
日高屋 土浦西口店(写真=財団エックス/CC-BY-SA-4.0/Wikimedia Commons

神田は屋台ラーメンの継承を大切にしている。

基準に満たない30坪以下の駅前一等地の物件などでは、カウンター席を中心としてテーブル席も配置している。

屋台は基本的に横に並んで3人掛け、後は丸椅子でテーブルなしが基本だ。立ち食いもある。「日高屋」は屋台方式のレイアウトによって、1人客でも、気軽に利用しやすくなっている。

「常識の逆をいく経営」で一部上場へ

深夜には水商売など夜職の人たちの来店が多い。そういう大繁華街には、駅前一等地への出店に続いて、例えば新宿、渋谷、池袋、上野、それに地元の大宮などのターミナル駅、大繁華街には7~10店舗以上、「ドミナント展開」するケースがある。

夜職の人たちが、ビール・酒などを飲み、居酒屋づかいができて、ラーメンや餃子、チャーハンなどで腹を締めて帰るケースが多いからだ。

熱烈中華食堂「日高屋」は家賃が坪5万円以上もする、都内の山手線や中央線沿線の駅前一等地に出店しても、午前11時~翌朝4時営業、24時間営業などの深夜営業をして顧客の回転率が上がれば、損益分岐点を超して利益が出るような仕組みになっている。

まさに常識の逆をいく経営といえる。

2005年(平成17年)4月、株式会社ハイデイ日高は東京証券取引所市場(以下、東証)第二部に上場、翌2006年(平成18年)8月に第一部に指定、その後、市場区分見直しによって市場一部からプライム市場へ移行した。