「医学部定員増員」では問題は解決しない

大淀病院事件の裁判長は「救急医療は崩壊の危機にあると評されている」「救急や周産期医療の再生を強く期待したい」と発言しており、「医師不足に起因する救急医療体制の構造的問題」として可視化されたわけですが、ここでいう「医師不足」とは「救急に携わる医師や周産期医療に携わる医師不足」ということです。

私がこれまでお話ししてきた「医師不足」も「救急に携わる、外科や周産期医療などの医師不足」です。しかし厚生労働省が行った「医学部定員増員」の政策は、「医師不足」といっても「医師全体の不足」を想定して行ったものです。

この違いから察するに、そもそも問題の捉え方という根本的なことから間違いが生じている(救急医不足が問題なところを医師全体不足に対しての政策を行った)可能性を考えざるを得ません。