アメリカ「財務省が説得してくれる」

頼みの綱が日本の財務省です。中川財相は、10月11日にワシントンで開催されることになった先進7カ国(G7)、新興国を含めたG20の財務相・中央銀行総裁会議出席のため日本を発ちました。中川財相が現地に到着したのは米東部時間の10日、会議の前日です。早速、ポールソン長官は中川財相と財務長官室で会いました。

ポールソン氏の回顧録“On the Brink”によると、長官が「三菱に救済に応じるように話してくれませんか」と頼み込むと、中川財相は「注視していく」と返事をしたそうです。長官は「『これ以上期待できないほどありがたい言葉だ』と安堵した」と打ち明けています。

この口ぶりからして、中川財相は確約したわけではありませんでしたが、東京の財務省幹部が日米財務相会談を受けて、三菱UFJの説得に当たると米側は確信していたのです。日米の当局間では中川訪米に当たり、事前に三菱UFJによるモルガン救済に関する綿密な打ち合わせが行われていたからです。