五分づき米の勧め
私がいた帯津三敬病院では、入院患者さんで希望する人には玄米も出していました。でも、退院後は話が別です。
病院の場合はいいんです。食事をつくるのは病院ですし、食べるのは本人だけですから。ところが、家へ帰ったら、患者さん本人だけでなく家族も一緒に食事をするわけです。
患者さんと同じ玄米のご飯を家族全員で食べるか、患者さんの分だけ別に炊くかのいずれかになるわけです。家族全員が玄米を食べる場合、必ずと言っていいほど、最低一人は「玄米はまずいから嫌だ」と思う人がいます。
また、別に炊く場合、食事をつくる人の手間がそれだけ増えることになります。つまり、自分の家で患者さんが玄米を食べようとすると、家族に負担がかかることになるのです。
だから、玄米を食べることを一年間もめげずに続けられる人は、100人中5人ほどだと思います。悪いのではなくて、現実には非常にむずかしいのです。
そこで、私たちが一番に勧めるのは、五分づき米です。物は試しですから、2キロだけでも五分づきの米を食べてみてください。
水加減も電気釜も白米と同じで食べられる
五分づき米のいい点は、これを食べると体が変わりますが、生活パターンを変えなくていいことです。水加減も電気釜も白米と同じで、変える必要がありません。
だから、五分づき米が一番続くんです。五分づき米を勧めると、100人中70人は問題なく続けられます。30人くらいは、「正直言うと、ちょっと食べにくい」と言います。
これは60歳過ぎの男性に多いですね。若い人には、五分づき米も白米も味の区別がつかない人もいるくらいです。
でも、これは毎日食べる米の問題ですから、五分づき米が無理だったら、七分づき米でも結構です。七分づき米なら家族でもめる心配は滅多にありません。七分づき米は少し白すぎますが、続けられるのがいい点ですね。
ですから、家族の顔色を見ながら、できれば三分づき米か五分づき米、でも、けんかをするなら七分づき米、大げんかするぐらいなら白米でも十分、こう考えてください。たとえ白米でも、パンよりはよほどいいんですから。
食事の問題に熱心な人によくいるのは、白米は体によくないからと、毎日全粒粉の茶色いパンを食べている人なんです。
それで、添加物が入っているからと、バター、マーガリンの選び方で悩んでいるんです。これは話が逆だと思います。主食だけでなく、食べるもの全体を考えるなら、パンより白米のほうが、余程添加物などの少ない食事になります。
