保険と宝くじは「同じ仕組み」

【橘】では保険の話に入りましょう。大橋さんは保険に入ってますか?

【大橋】がん保険に入ろうと思っています。父親ががんになったとき、交通費や個室代とかで、ものすごく金がかかったんですよ。

あと、子どもはいないのですが、僕が死んだら親がかわいそうなので、墓代と葬式代くらいになるように生命保険も見討しています。

【橘】がん保険と生命保険に入ろうとしているということですね。

少し考えたほうがいいでしょう。保険は宝くじと同じですから。

【大橋】保険が宝くじと同じとは、どういうことでしょう?

【橘】宝くじは、自分で買った宝くじの番号と、抽選会で決まる当選番号が一致していれば、当選となり、お金が入ってきますよね。

一方で保険の場合、死んでしまったり、病気になったり、車にはねられたり、家が火事で焼けたりなど、ひどい目にあったときに「当選」して、「賞金」がもらえます。

【大橋】家が火事になったら当選って……。

大手生保が「保険の原価」を隠すワケ

【橘】ここで言いたいのは、宝くじも保険も同じ仕組みだということです(図表2)。

その仕組みをお金儲けに使えばギャンブルですし、リスクヘッジに使えば保険になる、という違いしかないのです。

さらに、保険と宝くじは仕組みが同じというだけでなく、経費率の高さも同じです。先ほど、宝くじの経費率が50%とお話ししましたが、期間10年の定期保険では手数料率が6割を超えると言われているものもあり、宝くじより割の悪い“ギャンブル”です。

しかも、日本の大手生命保険会社は、驚くべきことに、これまで保険の原価を企業秘密としていっさい公表していません(ライフネット生命がはじめて公開しました)。

隠さなければならない理由は、保険会社の手数料がものすごく高いからです。高い理由は、保険外交員を大量に雇って訪問営業する販売方法にコストがかかりすぎるからです。

【大橋】たしかに、僕の勤務先のオフィスにも外交員の方がよく来ていて、昼休みにエレベーターホールに立って営業していますね。

【橘】他にも、テレビなどで派手な宣伝をしていて、その分広告宣伝費が保険料に上乗せされるので割高になります。

そのため、多くの場合、損をするわけですから、どうしても加入しなければならないのか、十分検討するべきです。

もし保険に入るとしても、対面販売をしないネット保険や共済保険は、その分だけ保険料が安いので、その中から自分に適した商品を探すほうが良いでしょう。