雑草も生き物も頑張らない

雑草魂というと、がむしゃらに頑張るというイメージがあるかもしれませんが、実際には違います。

雑草が生きる場所は、頑張れば生き抜けるというほど甘い環境ではありません。

頑張れば、それで良いというものではないのです。

だから、雑草は頑張りません。

雑草だけではありません。

生物はみんなそうです。

たとえば、深海魚たちは光の届かない暗い海の底で、ものすごい水圧の中で暮らしています。それは、私たち人間から見れば、とてもつらい環境です。

しかし、深海魚は頑張っているわけではありません。

もし、暗い海の底はかわいそうだと、海の上に引き上げたとしたらそれは、迷惑な話でしょう。

深海魚は、深海に適した能力を持っています。それを発揮して暮らしているだけなのです。

チーターが「陸上最速」である理由

あるいはチーターは、時速90キロメートルを超える速度で草原を走り抜けます。この速度を手に入れるために、チーターは血のにじむような努力をした……わけではありません。

草原を駆け巡るチーター
写真=iStock.com/nicholas_dale
※写真はイメージです

チーターは何の練習もしなくても、速く走ることができるのです。

すべての生物が、自分の能力を発揮して生きている、ただ、それだけのことです。

自然界は頑張れば生き抜けるというほど甘いものではありません。

だからこそ、生物は頑張りません。

そして、ただただ自分の能力を発揮するのです。

すべての生物は、自分が持つ自分の能力を超えて生きることはできません。

できることは、自分の能力を最大限に発揮することだけです。

それなのに、人間は努力をします。

もちろん、努力はムダではありません。

私たちの遺伝子は、さまざまなスイッチがあって、ふだん使わない機能はスイッチがオフになっています。そして、努力をしたり、練習をしたり、苦労をしたりすることによって、そのスイッチが入ることがあるのです。