新しくできた商業施設も苦戦中?

渋谷駅前から外れるが、原宿駅方面にJRの線路沿いのファイヤー通りを北上していくと、代々木体育館の手前(岸記念体育会館があったところ)に東急不動産が手掛けた「代々木公園 BE STAGE」という商業施設が現れる。

2025年に出来たばかりのところだが、ここも場所が人々の動線から外れているせいもあって、のっけからテナントが苦戦しているとも聞く。最近の東急グループは不動産ビジネスのセンスが欠落してしまったのだろうか。

誰に向けた商業施設なのか訳がわからない「代々木公園 BE STAGE」
筆者撮影
誰に向けた商業施設なのか訳がわからない「代々木公園 BE STAGE」

「東横線の直通運転」で変わってしまった

ちょっと昔にさかのぼれば、渋谷というのは人々が集まる“一大繁華街”としての貫禄が充分にあった。新宿、池袋と肩を並べる山の手三大副都心の一つ、そう位置づけられていたはずだ。

その最たる象徴的な光景は、東急東横線がかつて地上にあった時の渋谷駅の駅舎だ。東横線ユーザーはどこから電車に乗ろうと否応なしにこの駅で降ろされ、渋谷の繁華街へと散っていった。

東急東横線の始発駅。渋谷と言えば良くも悪くもこれだった
筆者撮影
東急東横線の始発駅。渋谷と言えば良くも悪くもこれだった

それが2013年3月16日以降、新たに開業した地下ホームでの運用に切り替わり、東横線を走る全ての電車が地下鉄副都心線との直通運転を始めるようになった。この日を境に、渋谷は単に“通り過ぎるだけの街”に変質してしまったと当方は見ている。

少し電車に乗れば新宿、池袋に行ける。そっちに行った方がヨドバシもあるしサンシャインシティもあるし……ということで、ショッピングを楽しみたい人なんかは余計に渋谷に行く理由が無くなった。