ニールセンは2021年、米日刊紙USAトゥデイに対し、この広く共有されている写真は実際には動画から切り取られたスクリーンショットであり、2020年に自身のインスタグラムに投稿したものだと語った。

ニールセンは映像に写っているサメについて、2017年に捕獲され、衛星タグを取り付けたうえで放流された全長4.4メートルの巨大なグリーンランドザメだと説明している。当初その動画からスクリーンショットを共有したが、その画像はその後オンラインで何百回も再投稿され拡散していったと記している。

ニールセンによると、この画像にはしばしば「400歳」あるいは「500歳」とするキャプションが添えられていることもあるという。

「そのサメは確かに大きかったが、年齢について正確なことは言えない」とニールセンは記している。画像に写っているサメは150歳以上ではあるだろうとしつつも、あくまで推測にすぎないとも強調している。

また、グリーンランドザメの寿命は少なくとも272年に達するとするこれまでの推定についても、この推定は眼の水晶体核に対する海洋放射性炭素年代測定に基づくものであり、他の手法であれば変わる可能性もあると指摘した。

推定結果の正しさは9割を超えてはいるが...

研究に対する世間の反応について触れた2017年のインスタグラムの投稿で、ニールセンはグリーンランドザメへの関心のが急激に高まっていることを認めている。「最近、SNSでは高齢のグリーンランドザメの話題で大騒ぎになっている」

そして、500年や600年生きたサメを見つけたわけではないとも強調した。

研究者たちは、ある1匹のサメの年齢が272~512歳だった確率が95.5%だったと推定したにすぎず、この推定もまだ独立した検証を受けていないと述べている。

ニールセンは、この研究の重要な点は、特定の1匹のサメの正確な年齢ではなく、グリーンランドザメの寿命が「世紀単位」で測られるほど長いというより大きな発見にあると結論づけている。

当記事は「ニューズウィーク日本版」(CCCメディアハウス)からの転載記事です。元記事はこちら
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