信長に茶釜を渡すまいとしたが…
弟弟子の落合芳幾が描いた同場面のほうが、よりわかりやすい。
壊したあとで自らの目でその状態も確認もできる。松永久秀といえば抜け目のない男。「熱して、冷まして、ガシャン」とやった可能性のほうが高いのではないか。
それにしても、これだけ堅固な城に籠城し、強力な援軍も得られたのだから、一旦は「勝機あり!」と確信したはずだ。戦いに敗れなければ、信長に茶釜が渡ることもない。まさかの展開に、泣く泣く茶釜を破壊する選択をせざるを得なかった久秀、さぞかし無念だったはずだ。
爆破ではなく、投げつけて破壊説をより強固にする後日譚がある。落城後、多羅尾光信という武将が破片をかき集め、茶釜を修復したというのだ。同時代の茶人・津田宗及の手による、光信の父・多羅尾綱知がそれを茶会で用いたと記された文書もある。火薬で爆破してしまったのでは、修復は極めて困難になるのは目に見えている。
「豊臣兄弟!」では竹中“久秀”直人がどのような最期を迎えるか。そして、茶釜の「その後」が、もしや描かれるのではないか。久秀の死後、マギー演じる津田宗及の動向にも期待したい。



