ガザ壊滅「死者7万人超」の衝撃
ガザの状況を振り返ると、ほとんどの家屋が壊され、ほとんどの人が難民になり、多数が死亡し、さらに多くが負傷している。2026年1月時点では、死者数は7万人を超えている(*1)。これは、現地の当局が遺体を確認して公表している数字である。
ハマスの支配下にあるので、誇張した数字だろうとの批判もある。しかし、世界的に影響力の強いイギリスの『エコノミスト』誌は、がれきの下に埋まって確認できない遺体もあるので、実際には死者数は2025年9月の段階で10万人を超えているというデータを紹介している。
もっと死者数を高く見積もっている推定もある。ハマスの数値は誇張ではなく、慎重すぎるくらいに控えめである。いずれのデータにしろ、状況は絶望的だ。
ガザ地区は、東京23区の6割くらいの面積しかない。関西でいえば、大阪市と堺市を合わせたくらいの広さだ。さらに別の都市と比べると、ちょうど名古屋市くらいで人口も名古屋市と同じくらいだ。前(「広島・長崎の7倍の爆弾でも『戦争』が終わらない…空・海・地上を支配したイスラエル軍がガザで苦戦した理由」)にも触れたように、ここで使われた爆薬の量は10万トン以上とされる。爆弾はアメリカ製である。広島に投下された原子爆弾のエネルギー量の数倍にあたる。
激戦州ミシガンを揺らしたガザ政策
たとえば名古屋に原子爆弾を数発投下したと想像してみよう。そこは地獄絵になるだろう。そして、生き残ったとしても大半の病院が破壊されて医療を受けられない。しかも封鎖によって医薬品も食糧も清潔な水も不足している。これが、バイデン政権の支援を受けてガザに対して行ってきたイスラエルの攻撃の結果だ。
ミシガン州の中東ルーツの人たちには、ガザに親戚がいる人もいる。同じイスラム教徒として、同じキリスト教徒として、どう動くのか。
ガザにはキリスト教徒もいる。2025年4月に世を去ったローマ法王のフランシスコが、信徒の安全を気遣い毎晩のようにガザの聖家族教会という名のカトリック教会に電話していたことはよく知られていた。
ミシガン州に暮らす中東ルーツの人たちは、同じアラブ人として、ガザの人々に深い同情心を持つ。そういう人々がどういう投票行動を取ったのか。
ちなみに、この聖家族教会も2025年7月にイスラエル軍の戦車の砲撃を受け10人以上の信徒が死傷した。負傷者の一人は神父だった。

