長ねぎの緑色の部分は捨てないで食べる

また、ねぎは切られることで殺菌効果が高まります。ねぎが包丁で切られると独特の匂いが生じるのは、ねぎの細胞が壊れることで、イソアリインがアイリナーゼという酵素と反応して、イソアリシンという物質をつくるからです。イソアリシンは匂い成分であると同時に、強い殺菌効果を発揮します。

こうしたことから、ねぎ類はたしかに健康に寄与すると考えられます。ただし、生の状態で多食すると胃への刺激が強いので注意が必要です。また、匂い成分が残って口臭の原因ともなります。

生で用いるのは辛み成分を期待しての薬味程度に留め、基本的には加熱して食べることをすすめます。

なお、長ねぎの緑色の部分は捨てないで食べましょう。緑色の部分はほぼ空洞になっていますが、内側に白いヌルヌルしたものがついています。あのヌルヌルはフルクタンと呼ばれる水溶性食物繊維で、腸内細菌のエサとなり腸内環境をととのえてくれます。

「バテたらうなぎ」は理にかなっている

夏バテするような暑い季節になると、「うなぎでも食べようか」という気持ちになるかもしれません。

うなぎを食べる日として知られている「土用の丑の日」は、江戸時代の蘭学者・発明家である平賀源内が広めたといわれていますが、栄養学的にも「バテたらうなぎ」という発想は理にかなっています。

それは、うなぎには、「イミダゾールペプチド」の1種であるカルノシンという成分が豊富だからです。

うなぎ丼
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イミダゾールペプチドとは、体をつくるアミノ酸が集まってできた物質で、体の疲れをとったり元気を保ったりするために役立ちます。魚や鳥、人間にも存在しています。

イミダゾールペプチドには、カルノシンのほか、アンセリン、バレニン、ホモカルシノンなどいくつかの種類が存在します。その中で、とくにカルノシンとアンセリンは体を酸化から守り、疲れを取り去ってくれる効果が高いと考えられています。

基本的にイミダゾールペプチドは、肉や魚に多く含まれます。なかでも、うなぎや鶏肉にカルノシンが多く、マグロ、カツオ、鮭などにアンセリンが多くなっています。

うなぎは、日本から2500キロメートル以上離れたグアム近海のマリアナ海溝付近で生まれ、はるばる日本まで泳いで来て、その間に大きく成長します。つまり、それだけの距離を泳ぎ切るすばらしい運動能力を持っています。