心穏やかに生きるにはどうすればいいか。元結不動密蔵院住職の名取芳彦さんは「世の中は『諸行無常の法則』に逆らえないため、正しいやり方も間違ったやり方もない。残るのは、『俺のやり方』だから、だれしもが自分のやり方しかできないと考えてみるといい」という――。

※本稿は、名取芳彦『グズを直す本』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

思い悩むビジネスマン
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問題解決の糸口は3つの異なる側面から見る

家族、仕事、イベントなど、自分はみんなと協力してうまくやりたいと思っているのに、他のメンバーが自分勝手で、なかなかスムーズに事が進まない場合があります。こんな時は、「まったく、みんな自分勝手だ」と呆れたり、憤慨したりしたくなるものです。

他人と一緒に何かをする時に、こうした厄介な問題が起きる本質は、「こちらにはこちらの都合があり、相手には相手の都合がある」という点に尽きます。

これをどうにかしたければ、どちらかが相手に合わせて自分の都合を譲るなどの調整が必要です。どう調整するかは目標を共有し、智恵を出し合うしかありません。 

一人で考えても埒が明かなければ、「三人寄れば文殊の智恵」です。3つの異なる側面から問題解決の糸口を見つけるにこしたことはありません。

右の、相手に合わせたり、別の考え方を参考にしたりする思考過程は、問題を解決して心おだやかになるために、私が何かにつけて数秒から数分で行なってきた自己流のメソッドです。

そこに、映画『カジノ』(1995年公開)に登場するセリフに出合い、もう一つの切り口が加わりました。

ラスベガスのカジノ再建を託された主人公(ロバート・デ・ニーロ)が、自分のやり方に対して部下から異議を唱えられた時のセリフです。

「人のやり方には3つある。正しいやり方、間違ったやり方、そして俺のやり方だ(There’s three ways to do things : the right way, the wrong way, and the way that I do it)」

このセリフを聞いた時、私は思わず一時停止ボタンを押して、何度も見直すほど感動しました。