移住は「お試し」で暮らしてみてから

東京を脱出して田舎に移り住むと決めたとしても、いきなり東京の住まいをすべて引き払って、ぶっつけで新しい世界に飛び込むというのは無謀といえる。

ひろゆき『人生の正体 生きること、死ぬこと』(徳間書店)
ひろゆき『人生の正体 生きること、死ぬこと』(徳間書店)

それより短期賃貸の条件で部屋を探し、一度「お試し」で暮らしてみて、段階的に移住するのが賢明で合理的な選択だと思う。

移住で失敗しやすいのは、下準備もほどほどに闇雲に動いてしまうことだ。

実態は、生活環境の相性でほぼ決まる。

合わない環境に入れば、努力は空回りし消耗するだけだ。だから最初に「試運転を挟み、撤退可能なかたちで判断材料を集めたほうがいい。これはリスク管理の話だ。

結局のところ、実際に住まないことには、そこが自分にとってふさわしい新天地なのかどうかわかるはずがないのだ。

ゴミの出し方。夜の暗さ。店までの距離。車が前提になる生活。地域特有のルール。

これらに折り合いをつけないと、たとえ固定費が劇的に下がったとしても、生活はうまく回らない。短期賃貸は、その相性を確認するための手立てとして有効だろう。

若い頃はバリバリ東京で稼ぎ、いい年齢になったら田舎に移り住む

特に差が出るのは、医療と季節だ。

必要な薬が地域では手に入りにくい、受診先の選択肢が少ない、といった問題は、気をつければ解決する種類のものではない。冬の移動の困難さも同様で、実際に暮らして初めて負荷が見えてくる。

夏にリゾート気分で様子見にいって「暮らしやすそうだ」と決めつけるのはかなりリスキーだ。

そうした点を踏まえると、住む場所の結論も整理できる。東京は便利さの密度が高い一方、住居にかかる固定費が重い。地方は住居固定費が軽い一方、生活インフラの密度が低い。どちらも一長一短で、万能解にはならない。

だからこそ、発想を切り替えることが重要になってくる。

東京は「仕事でバリバリ稼ぐ場所」と割り切って、たとえば「35歳までは東京に住むことにしよう」といったタイムリミットをあらかじめ設定しておく。この間に、出社が月数回でOKのリモートワークを推奨する働き口を探し、想定した年齢に達したら、自動的に田舎への移住計画を進めればいい。

固定費のかからない場所に生活拠点を置き、必要に応じて東京暮らしのメリットも取りに行く。東京か田舎か、という二択ではなく、固定費と自由度の配分を組み替える、という話なのだ。

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