免疫力は確実に下がる
小麦粉は、日本人の年間消費量が2020年度で31.7キログラム。欧米は90キログラム前後だから3分の1にすぎません。「うどん県」を標榜する香川県では若干多いとしても、香川県民の健康状態が悪いという話は聞きません。
「四毒」を避けたい人は植物性油もダメなので、天ぷらなどもってのほかでしょう。心臓病予防や血圧の改善などに効果があるオリーブオイルも、「四毒」がダメなら排除されてしまいます。甘いものだって、糖分は年齢を重ねるほど脳のために必要です。
日本人は世界でもとりわけ小食だと指摘されています。だから、ただでさえ栄養が不足しがちなのに「肉は毒だ」「甘いものは毒だ」といって、それらを抜いてしまっていいのかという話です。
私も以前、人に誘われて断食道場に行ったことがあります。すると、なんとなく体がデトックスされたような気分にはなります。だから危険なのです。
「四毒」も、「江戸時代の食事には含まれていなかった」といわれると、それなりに説得力があるので、信じてしまう人がいるのでしょう。「四毒」を抜いた結果、気持ちがいいと感じることもあるのかもしれません。
しかし、これらの食材を抜くと、免疫力は確実に下がります。乳製品であるヨーグルトの免疫機能は、最近よく指摘されますし、甘いものを食べて気分がよくなり、結果として免疫が上がる人も大勢います。
栄養を摂取する機会をわざわざ避け、免疫を下げてしまうような愚は、犯さないでほしいと願います。
たんぱく質不足ならサプリで摂取を
私たちの健康や長寿を支えてくれるのは栄養です。だから、サプリメントに頼ってでも、栄養はしっかり摂るべきです。
たんぱく質なら、体重1キロあたり1グラム程度は、毎日摂取したいところです。体重70キロの人なら70グラムということです。しかし、それを肉で摂ろうとすると、たんぱく質の5倍程度、つまり350グラムも食べなければなりません。納豆などにも、思ったほどはたんぱく質が含まれていません。
だから最近は、たんぱく質不足を補うためにサラダチキンがよく売れ、高吸収のプロテインドリンクが人気で、たんぱく質のサプリメントに頼る人も増えています。
たんぱく質を直接摂るのは「よくない」と批判する人もいます。しかし、不足しているなら、サプリメントを通してでも摂ったほうがいいです。足りないことによる害に、もっと敏感になってほしいと思います。
アメリカで心筋梗塞で亡くなる人が半減したのは、DHAを摂取するようになったからだ、という話はすでにしました。心筋梗塞の予防といえば、以前は「コレステロールを減らす」の一点張りでしたが、DHAを摂るほうが、コレステロールを減らすより死亡リスクが下がったのです。コレステロールを「引く」よりDHAを「足す」ほうがよかったわけです。
体に悪いといってなにかを減らすと、それが足りないことによる害も生じます。コレステロールなら、足りないとがんのリスクが高まります。そこでサプリメントの出番です。
「足りない」ことの害が、もっと叫ばれなければいけません。
私が子どものころは栄養失調に陥る人がいたので、「食べろ」といわれたものですが、1980年代から、肥満にならないように「食べるな」という呼びかけに変わりました。しかし、そもそも日本人に肥満は少ないのです。

