「罪や穢れ」をリセット

これが、現代の神社で一般的な作法です。手水舎のところに、イラスト入りでやり方が示されているところもあるので、参考にしてみてください。

でも、こちらのお作法も、ルールや規則ではないので、「動作よりも大切なこと」があります。

それは「水の不思議なチカラを使って、自分の身を清める」という感覚です。

澄んだ水に波紋
写真=iStock.com/Karen Gillett
※写真はイメージです

この「手水」の作法は、「禊」という儀式の簡易版として、全国で共通化したという由緒があります。

「禊」とは、伊邪那岐命が、神話の中で行った行為をもとに、人間版にアレンジされた儀式です。

人は、普通に生きているだけで、いろいろな「罪」や「穢れ」にまみれているという思想があります。

それらは、普段は目に見えず、大した影響もないのですが、日々の生活で、少しずつ増えていって、あるとき「許容範囲」を超えると、「悪いこと」や「病気」や「悪縁」という「目に見える結果」として現れると、昔の日本人は、捉えていたのです。

そのため、神社に行く目的には、願意を伝えるだけでなく、この「知らず知らずのうちに増えている、罪や穢れ」をリセットするということもあるのです。

ご利益を万倍化するお参りに必要な手水

手水は、神社という「神様の別邸」に入るためのマナーであるとともに、神様と水の不思議なチカラをお借りして、「禊」を行うという意味もあることを意識して、実践してみてください。

この作法を行いつつ、「自分として、しっかり清めたい」というときは、何度か、この動作をくり返しても構いません。

手水舎が混雑しているときは、マナーとして一回だけにしていただきたいのですが、もし、余裕があるようでしたら、この「手水の作法」を何回かくり返してみてください。

手水に使われる水が湧き水や井戸水であることも珍しくないので、夏は冷たく、冬は温かく感じることもあり、しっかり取り組むことで「スッキリ、爽快」で最高な気分になることができます。

この「よい気分」が、これから始まる「ご利益を万倍化するお参り」には、とても大切なのです。

同行者がいるときは、交互に実践してください。一人は、手水の作法を行い、もう一人は、ハンカチを持って補助するのです。

お互いが「スッキリした状態」になってから、参道を進んでいきましょう。

なお、柄杓が置かれていない場合は、蛇口などから流れる水で直接、左手、右手、口の順にすすぎ、再度手を洗うとよいでしょう。