仕事において、若い世代にどう接すればいいか。長崎大学准教授の矢野香さんは「ごく当たり前の業務上の指摘を“叱責”ととらえてしまうほど、今の若者たちは繊細だ。それぐらい価値観が異なることを理解して、上の世代はチームづくりをしていかなければならない」という――。
※本稿は、矢野香『偉ぶらないけど舐められないリーダーの話し方』(日本実業出版社)の一部を再編集したものです。
大学生455名に聞いた「リーダーになりたいか」
「今の若手は、何を考えているかわからない」
最近、クライアントである多くの企業のリーダーたちから、こうした切実な声を聞くことが増えました。
そこで、現代の若者のリーダーシップに対する本音を探るべく、私が勤務する大学で担当しているコミュニケーションの授業で、大学1年生を中心とする455名を対象に調査を実施することにしました。すると、非常に興味深く、そして少し複雑な彼らの価値観が浮かび上がってきたのです。
まず、「リーダーは必要だと思いますか?」という問いに対して。
調査前は、「リーダーなんて、もう必要ない」と考えている学生が多いのではないかと私は仮説を立てていました。しかし、当初の予想とは裏腹に、「(リーダーが必要だと)思う」「少し思う」という答えを合わせると、彼らの9割以上が「リーダーという存在は、組織に必要だ」と答えたのです。現代の若者はリーダーの存在を軽視しているわけではなく、必要性をきちんと理解しているようです。
ところが、「では、あなたはリーダーになりたいですか?」と問いかけた途端に、結果は一変します。

