熱の約4分の1以上は「窓」から逃げる

「RC造のマンションであれば、コンクリートに囲まれている分、寒さには強いはずだ」

そう考えている方も多いのではないでしょうか。

確かに、同じ断熱性能の戸建住宅に比べれば暖かいのは事実です。

ですが、マンションでも実際には、「暖房をつけているのに部屋が暖まらない」と感じている人は少なくありません。

RCマンションであっても、室内の熱は意外なほど簡単に外へ逃げています。

そして、その最大の逃げ道が「窓」です。

1980年から1998年までの間に建てられたマンション(確認申請が1999年3月以前)は、一般的には「昭和55年基準」という省エネ基準に即して建てられています。

この時代のマンションは、窓はアルミサッシに単板ガラスという仕様が一般的です。

一般的な仕様の75㎡程度の妻側住戸(端の住戸)を前提に試算すると、冬の暖房エネルギーのうち、26.2%が窓から流出していることになります。(「住まいるサポート」が試算)

なんと、熱の全体の4分の1以上が窓から逃げるのです。

それに対してもっと面積が広い外壁面からの熱流出は15.2%なので、いかに窓から熱が漏れているか、よくわかると思います。

※隣戸との間の界壁ではなく、外気に面する壁

窓を仮にアルミのペアガラスに置き換えると、窓からの熱の流出割合は20.2%まで減ります。

とはいえ、アルミは樹脂の約1400倍も熱を通します。ペアガラスでも、室内を適切な湿度環境にすると、アルミの枠部分に結露が生じるなど、窓が弱点であることには変わりません。

アルミの熱伝導率
出典:YKK AP

RCマンションというと、戸建住宅に比べて暖かいという印象を持たれがちですが、窓は大きな弱点になっているのです。

窓からの熱流出を考える上で、窓自体の性能に加え、もう一つ重要なポイントがあります。