誤解されていた台湾の素顔
【イエーツ】アメリカや他の国々は、2つの異なる国家を承認する用意がありました。当時の中国共産党は弱く、その提案を受け入れざるをえなかった可能性が大いにあります。そして、キッシンジャー、ニクソン、そして正直にいって日本やヨーロッパその他の指導者たちは、台北にその道を受け入れさせるための明確で十分な強さを持っていませんでした。彼らは本気でしようと思えば、正常化を推進することができたのです。
そして今日、私たちはその結果に直面しています。その一部は、先ほどお話ししたように、過剰なほど寛容に製造技術を移転してしまい、中国に依存せざるをえない関係となり、ついには〔中国の〕軍や核兵器を近代化させるに至ったのです。しかも、世界がこれまで見たこともないような速いペースで進行しています。
これが、台湾に対する私たちの見方を根本から変えました。李登輝の10年間は独裁政権の時代から脱却し、多党競争への扉を開きました。これにより、世界が台湾を見る目も大きく変わりました。そして今、これは単なる「大中華」と「小中華」の民族問題ではないことが明白になりました。台湾は自主的な政治体制であり、世界最大級の経済大国かつ貿易主体の一つであることが明らかになったのです。
世界が信じてしまった中国のウソ
【イエーツ】そして、台湾の現実を根本から変えた3つ目の変化は、高度な半導体製造プロセスを会得し、世界が最も先進的なチップの供給を台湾に依存する仕組みを確立したことです。これにより、以前には存在しなかった力と危機の依存関係に陥ることになりました。
私たちは、1970年代や1980年代のような弱い中国ではなく、より強力な中国と対峙し、中国への経済的依存を抱えています。しかしその一方で、チップに関しては台湾に依存しています。チップだけでなく、その他にも台湾に依存する分野が少なからずあります。
また、私たちの台湾周辺の海上交通路への依存度は極めて高く、世界の貿易量の半分が台湾周辺の海域を通過しています。中国が紛争を起こし、台湾周辺の貿易を混乱させたり、台湾を支配して同地域における船舶や貨物の流通に制限を課すような事態が発生すれば、世界貿易に壊滅的な打撃を与えるでしょう。まず第一に被害を被るのは日本と韓国で、その経済に致命的な打撃となります。
私たちは互いに主張し合います。今や雄弁や誇張による言論政策(歴史戦などを含む)が至るところで行われていますが、嘘が多く、それが通るとは思えません。特に、台湾が中国の一部であるというのは嘘です。明らかに違います。
中国は「再統一」をしようとしているのではなく「統一」しようとしているのです。中華人民共和国は、台湾を支配したことはありません。これまで私たちがその嘘を許してきたことで、困難な状況に陥っているのです。

