「謙虚に、大胆に政権運営に当たる」
巨大与党が姿を現し、永田町の勢力地図が一変した。真冬の短期決戦となった2月8日投開票の衆院選で、高市早苗総裁(首相)が率いる自民党が歴史的な圧勝を遂げた。定数465に対し、自民党は追加公認1人を含め、党単独で3分の2(310)を超える316議席を獲得した。1955年の結党以来最多の議席である。
高市首相は昨年10月の就任以来の実績がないまま、期待値によって自民党、日本維新の会の与党で352議席という空前の大勝を得た。
首相は9日の総裁記者会見で「様々な声に耳を傾け、謙虚に、しかし大胆に政権運営に当たる」との政治姿勢を明らかにしたが、政権運営における不安定さは否めず、国会運営などに数の驕りもうかがえる。
第2次高市内閣が18日に発足し、全閣僚が再任された。重要案件はすべて自分に上げさせて判断するという「孤高の首相」の政治スタイルは、さらにバージョンアップするのだろうか。
野党第1党の中道改革連合は、公示前の167議席から49議席に激減した。公明党系(公示前21議席)は比例単独で28人全員が当選したが、立憲民主党系は小選挙区で戦い、公示前の146議席から21議席に落ち込んだ。
護憲、軍事力強化反対、反原発など非現実的な政策を掲げてきた旧民主党勢力が一掃されたという政治史的な意味は小さくない。
野党では、多弱現象がさらに進み、新興勢力の参政党、チームみらいが議席を伸ばす一方で、共産党、れいわ新選組、社民党は後景に退いた。この左派・リベラル各党の凋落は不可逆的なのではないか。

