部下の考えを狭めるリーダーはこんな人
小学1年生の授業風景。先生に「1+1は?」と聞かれたら、大きな声で「にぃ〜」と答える子どもたち。これしか正解がないと考えるのが絶対的真実。
しかし、学年が上がるにつれ、「二つ」やワンツースリーの「ツー」、そして無言で「Vサイン」を掲げるという正解も導き出せるようになります。様々な正解がある。これが相対的真実。
これをリーダーに当てはめると、仕事が速いリーダーは相対的真実を求め、仕事が遅いリーダーは絶対的真実を求める傾向にあります。
私は建設会社に勤めています。建設物の特徴は、請負金額が一般の製造業と比べて高額なことです。物件によっては、数十億円、数百億円になることもあります。
また、一つの工事を完成させるためには、土工事、コンクリート工事、鉄筋工事など、20種類もの工種から構成されている場合が多い。個別に受注して生産するので、オーダースーツと一緒で、同じ工事は一つもありません。
これらの理由から、担当した現場の所長の責任は重く、工事完成のための全権を握っています。その工事現場の中では、所長(リーダー)は社長と同じなのです。
そんな現場で成功しないのは、絶対的真実を求める所長(リーダー)。
ワンマン社長のように、自分が言ったことが絶対。この仕事の手段は、自分の考えた方法が絶対。部下に自分の考えだけを強要し、部下の考えを狭めるリーダーです。
選択肢を広げてあげるアドバイスを行う
しかし、早く、安く、安全に仕上げるためには、様々な手法があります。どう優先順位をつけるかで、正解は変わってきます。
複雑多岐な建設物を完成させるうえで、唯一絶対の方法だけを主張するリーダーのもとでは、部下は窮屈になり、最終的にはリーダーの顔色ばかりうかがうようになってしまうでしょう。
自分で考える力まで失い、その都度リーダーに判断を仰ぐことになり、仕事が遅くなるのです。
一方、仕事が速いリーダーは、いろいろなやり方の中から最善の方法を探そうとします。そのため、部下の意見に耳を傾けます。
部下から相談を受けた場合も、一方的に押しつけるのではなく、選択肢を広げてあげるアドバイスを行います。自分の手法が採用された部下は、認められた喜びでモチベーションも上がり、工期短縮などのアイデアも出て仕事が速くなるのです。
あなたが、もし絶対的真実思考で仕事を進めるタイプなら、たまに部下の意見を聞いてあげてください。
情報収集が得意だったり、パソコンの裏ワザに詳しかったり、大学時代に書いた卒論が今抱えている案件に役立ったり……。思わぬところで成果が出る場合があるかもしれません。

