高市自民は維新を見捨てた?
一方、自民党党本部からは「自民党単独で過半数」というちょっぴり野心的な目標が掲げられました。後述しますが、背景には、与党でご一緒している維新と大阪選挙区での選挙協力はおろか候補者調整すらも行われず、そもそも維新からそのような要望も出なかったので「党としては自民党単独での選挙しか責任が取れない」という正論が出たことが背景にあります。これ本当に解散していいのか、勝てると思ってるのかと思いながら、まだ残っている党公認候補の策定を早急に行うよう各都道府県連に命令が下りました。事実上の選挙戦スタートであります。
19日、高市早苗さんが解散を正式表明する記者会見。名付けて「未来投資解散」。この名称はまったく浸透しませんでした。この直後の自民獲得予想議席は220議席前後と見られ、単独過半数が危うい。みんな真っ青になるわけですが、ここから2月8日までに100議席も積んだのって、すごくないですか。
このタイミングでなぜか日本維新の会から突然「大阪府知事選&大阪市長選やりまぁす」という謎のムーブが飛び出します。なんですかそれ。しかもこの時点の調査で大阪維新の会は大阪以外の小選挙区では全滅し、現有勢力の維持程度にとどまる見通しとなりました。
維新の話で言えば、全国的な得票はうっすら伸びているものの、大阪以外はブロック比例でしか勝てない状況でした(実際にそのようになりました)。当時は自民とバッティングするのもだるいから自民大阪ブロック比例で稼ぐためにも、維新の牙城である大阪府にも自民党はがんばって候補者を立てて応援する方向になりました。
副首都構想は「どうでもいい政策」
一部で「高市自民は維新を見捨てた」という批判がありましたが、私の知る限り、維新との連立政権(という名の閣外協力)以降、一度として解散時点での候補者調整や選挙協力についての話し合いをしていなかったと思います。信頼関係は両党間にあるけど選挙ではご一緒しないってのは、26年間の自公政権の経験からするとさすがにどうなのと思いますが、維新から特にクレームもなく、遠藤敬さんも藤田文武さんも淡々としてるので「あ、これでいいんすかね」って感じでした。
なお、維新が与党なのに伸び悩んでいたのは、政権のアクセル役云々よりも、議員定数削減や副首都構想など有権者にとって「どうでもいい政策」を前面に立てているからです。都市部選挙区で本来強い維新の支持層を考えれば本来ならもう少し新自由主義的な主張を軸に党勢を維持していればもう少し違ったかもしれませんが……。
ちなみに普通に「議員定数削減は賛成ですか」と聞くと6割ぐらいの有権者が賛成と答えるので民意なのかと思われがちですが、実際には有権者にとってはどうでもいい政策なので、カネを使わないほうにシフトしているだけです。「投票の際に重視する政策は?」と聞くとベストテン圏外に消えてしまいます。むしろ維新の伸び悩みの根本原因は国保逃れじゃないかと推察しております。

