勝因は「常温・500円以下の弁当」にあり
「トライアルGO」と、コンビニ・まいばすけっとの間にある「弁当の差」は、既にかなり報じられているので、多くを語らずもよいだろう。
コンビニ・まいばすけっとの弁当は、製造から数時間かけて工場→配送センター→店舗といったルートで、数時間かけて入荷するのに対して、「トライアルGO」は同グループのスーパー「西友」(2025年にグループ入り)のキッチンで調理され、短時間で店頭に並ぶ。
コンビニ・まいばすけっとが「冷えて固まった弁当をキンキンに冷やして長時間販売」に対して、「近所で製造して配送、常温でサッと売り切る」のが「トライアルGO」と考えてよい。
さらに、物流・人材の効率化によって「ほとんどの弁当が500円内」とあっては、買い物客に選ばれるのは必然だろう。おおむねの価格差としては、高い順にコンビニ>まいばすけっと>トライアルGOといった印象だ。
他社との差別化の要因はもうひとつ、「目を引く弁当陳列」にもあった。
「トライアルGO」は入り口の最短距離に弁当を配置するために、弁当を平置きできる高さ50cm~150cmほどの平置き棚を設置している。買い物客は入店してコンマ数秒で、棚にぎっしり詰め込まれた、200~300個の弁当やおにぎりを目にする。(海鮮系・麺類は冷蔵ショーケースで展示)ランチタイムになると、これがものすごい勢いで買い物客に取り尽くされ……これが、「トライアルGO」のにぎわいの要因だ。
入り口すぐ・平置き300個の圧倒的存在感
特に、大ヒット作「ロースかつ重」(税込み343円)の集中展示が目を引く。3個積み×ヨコ7列、タテ3列に「かつ重の丘」状態でズラッと展示されているにもかかわらず、ランチタイムの15分ほどで30個以上も売れ、丘はどんどん切り崩されていった。
なにぶん、2軒隣の「まいばすけっと」のかつ重(税込み430円)より2割も安く、ご飯が冷えていないのだから、相当数の方がこちらを選ぶだろう。「まいばすけっと」に比べて「セルフレジが面倒」「キャッシュレスがクレカ・専用プリカなどしかない」(PayPayすらも非対応)といった難点もあるが、これだけ値差があるなら、だいたい「トライアルGO」が選ばれる。
この“爆売れ”ぶりのせいか、「トライアルGO」店内を覗き込んだ人々は「え、何があったの?」とばかりに入店してくる。この「弁当平置き展示」が、ピーク時の集客の好循環に繋がっていることは、間違いない。
この展示方法はもうひとつ、「店内奥までズバッと見渡せる」という副産物もある。店内の視界が利くようになるため、解放感の演出ができるのもメリットだ。



