わずか4年で消える愛の炎

次に恋愛の側面から考えてみましょう。人は恋の段階では相手に同質を求めます。でも、愛の段階になると、異質を受け入れることを求められるようになるので、お互いの円が重なり合わない部分まで理解できる関係にならないと、結婚や長期的な恋愛関係は難しいものです。

恋って情熱的に燃え上がって盛り上がるものですよね。でも、そういう感情的なものは長く続いて18カ月といわれています。一種の興奮状態にあるわけですから、その状態が18カ月以上続くと体のほうが参ってしまいます。そのため、体の免疫の防御機能の1つとして、自然に冷めるようにできているんです。

冷めた頃になって、ようやく相手のことを落ち着いて見られるようになります。ここで自分と違う部分を理解し、受け入れられそうであれば、めらめらと燃えた炎が、とろ火の愛情に変わっていくのです。ただ、その愛も4年で終わり、あとは惰性で続いていくものだといわれていますけど(笑)。ですから、恋も愛も終わってしまったら、その関係性を続ける努力が必要になってくるわけです。

人の気持ちや考えは常に移ろいゆくものです。「この人はこういう考え方の人だ」と決めつけてしまうのではなく、日々初対面のようなつもりで、「どんな一面を持っているんだろう?」という気持ちを持つことが大切です。

一方、似たもの同士の場合、「自分に似ているから」と、安心しきってしまい、それ以上相手を見ようとしなかったり、「わざわざ言わなくても、自分のことをわかってくれて当然」と思いがちです。これは似たもの同士のよくないところですね。

男女別で見ると、男性のほうが常に優秀で、相手に対して力を及ぼすことができることを求める傾向にあるので、自分に同調してくれる「似たもの同士」を選ぶ人が多いです。対する女性は自分を変えることが好きなので、異質なものを受け入れるゆとりがあります。だから、必ずしも「似たもの同士」を強く求めているわけではありません。

でも、相手の違う部分を尊重して受け入れる人のほうが魅力的だし、そのほうが楽しそうだと思いませんか?「似たもの同士」のほうがいいという風潮に流されず、いろんな人と積極的に交流するほうが、出会いの機会も増えますし、自分の幅も広がりますよ。

心理カウンセラー 塚越友子
東京女子大学大学院社会学修士号取得。報道や広報の仕事を経て、銀座でナンバーワンのホステスに。その後、心理カウンセラーとして独立し、東京中央カウンセリングを設立。
(構成=吉川明子 撮影=若杉憲司)
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