魚に火が早く通る調理法は

狩野さんと上田さんのおすすめは、2種のアジをいろんな薬味と酒と合わせてみること。家族や友人たちと「この魚に合う食べ方は何だろうね」と探せば、大衆魚なのに非日常の食事を楽しめる。

マルカマの厨房でメアジの下処理を行う筆者。刺身と湯煮用は頭と内臓を除去し、塩焼き用は頭を残します(筆者撮影)
マルカマの厨房でメアジの下処理を行う筆者。刺身と湯煮用は頭と内臓を除去し、塩焼き用は頭を残します(サカナヤマルカマ撮影)

「塩焼きでも違いを感じてほしい。火を通すとフワッと柔らかくなるのがメアジ。ムロアジはむしろ引き締まる。そして、刺身と同じぐらい魚本来の味がわかるのが湯煮(水煮)だね」

ここで上田さんからクイズ。塩焼きと湯煮を比べると火が早く通るのはどちらだろうか? 正解は湯煮。火のほうが、温度が高いのだから焼くほうが早い気がするが、周囲の空気はそこまで高温にはならないので時間がかかってしまう。一方の湯煮は100℃が限界だけど魚全体に当たる温度が下がりにくい。こちらのほうが早く加熱できるのだ。