2025年11月に、プレジデントオンラインで反響の大きかった人気記事ベスト3をお送りします。クマ被害部門の第3位は――。
▼第1位 死んだふりで「片目、片手、片足になりました」…80年間の新聞を分析して判明「人食いグマ」から生き延びる方法
▼第2位 遺体の両目は飛び出し、顔面はグジャグジャ…札幌に現れ、幼児含む4人を食い荒らした「最悪の殺人グマ」の正体
▼第3位 TikTokで子グマへの餌付けを撮影中に、母グマが後ろから現れ…自然をナメた「迷惑観光客」が辿った末路
観光客の危険行為で「クマが人間を恐れなくなる」
「ルールを無視し、無謀な弾丸登山を試みて、レスキュー隊に救助される」
「写真を撮るために勝手に私有地に侵入する」
「京都の街にゴミを捨てている」
などなど、日本各地で「迷惑観光客」による被害が相次いでいる。
ゴミの増加や落書きも困ったものだが、中でも非常に危険な行為と言えるのが、北海道をはじめとする、クマ生息地で繰り返されている迷惑行為だ。
ヒグマをはじめとする野生動物への餌付け、および、無謀な接近行為は、迷惑観光客本人だけでなく、地域住民全体の命を危険にさらす行為と言える。
ヒグマに餌付けをすると、過度に人に慣れて、人間を恐れなくなり、襲ってくる危険性が高まってしまうのだ。そのため、国立公園内での餌付け行為には罰金が課されるなど、各地で餌付けを禁止するルールが策定されているが、あえて無視する迷惑観光客も後を絶たない。
2025年8月14日、北海道・知床半島の羅臼岳で登山客の男性がヒグマに襲われ死亡する事件があった。この事件の背景事情として、知床を訪れる観光客の中に、ヒグマに餌付けをしていた者がいる可能性を、以前の記事で指摘している(参照〈観光客がヒグマに「スナック菓子」を与えている…知床・羅臼岳に「殺人グマ」が出現した恐ろしい背景事情〉)。
知床の事件では、餌付けした観光客は被害にあわず、不幸にも別の登山客が犠牲になってしまった。一方で、海外ではルールを無視した観光客自身が被害にあうという、まさに自業自得としか言えないような事件も起こっている。

