唐揚げや照り焼き、フライなどのこんがり焼けた茶色い料理が体に悪いというのは本当なのか。同志社大学糖化ストレス研究センター客員教授の八木雅之さんは「東南アジアでは衛生上揚げ物がよく食べられるが、生活習慣病が際立っているというデータはない。揚げ物が体に悪くて蒸し料理は良いとは言えない」という――。

※本稿は、八木雅之『老けない食べ方の新常識』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

唐揚げ
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「茶色い食べ物は体に悪い」は本当か

糖が体のタンパク質と結びついて劣化させてしまう「糖化」が体に及ぼす影響について、誤った情報が世間に広まっています。

その代表的なものの一つに、「唐揚げなどの揚げ物、グラタン、焼きおにぎりなど、こんがり色づいた食品は、AGEs(※)が含まれているので、食べると糖化が進む」という誤情報があります。

(※)advanced glycation endproducts(終末糖化産物):体にできる過程でタンパク質などを褐色化させて硬くし、炎症や糖化ストレスを引き起こして細胞にダメージを与える。動脈硬化や糖尿病性合併症、アルツハイマー病など、さまざまな病気や老化現象の一因にもなる。

たとえば、フライパンで焼かれたホットケーキは、生地の中に含まれるタンパク質と糖が加熱されることで、茶色く香ばしく焼き上がります。この茶色の部分には、AGEsが多く存在しています。

この情報のもとになっているのが、アメリカの研究者が論文にまとめた食品中のAGEs含有量のリストです。アメリカの研究ですから、当然、アメリカ人の食生活に即した食品が中心になっています。

日本で「こんがり色づいた食品は健康に悪い」「老化が進む」と主張する人の多くは、その米国の論文を日本語に訳したデータをもとに、AGEsの害を警告していることになります。

本当に「こんがり焼けた食品」を食べただけで、人は老化するのでしょうか?