マグロの最高級品といえば本マグロだ。時事通信社水産部の川本大吾部長は「魚のプロが『本マグロよりおいしい』と高く評価しているにもかかわらず、一般的な知名度が低いために取引価格が上がらない不遇のマグロがある」という――。
ミナミマグロ(左と中央)とクロマグロ(右)の刺し身
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ミナミマグロ(左と中央)とクロマグロ(右)の刺し身

二番目に高級なマグロは何か

寿司ネタなどで人気のマグロ。大トロ、中トロ、赤身だけでなく、最近は「中落ち」や「ホホ肉」「脳天」といった希少部位まで、おいしく食べさせてくれる店もある。

なかでも最高級とされるのは本マグロ(クロマグロ)だ。青森県大間産などの国産・天然マグロは圧倒的な知名度と人気を誇り、まさに「日本一」として君臨する。

では、二番目に高級なのは何マグロか、ご存じだろうか。これにスッと答えられるのはよほどの魚好きだろう。正解はミナミマグロ(別名インドマグロ)だ。二番手でありながら一般的な知名度が低いこの魚種名について、「改名が必要なのではないか」という議論が今持ち上がっている。