朝、すっきりと目覚めるコツはないのか。独自の「タイムコーディネート」を提唱し、4000人に時間術を指導してきた吉武麻子さんは「目覚ましのスヌーズ機能は、脳と体に強いストレスを与えるのでお勧めしない。大切なのは『起きる努力』より『寝る努力』だ」という――。
※本稿は、吉武麻子『24時間が変わる朝の30分』(大和書房)の一部を再編集したものです。
早起きできるかは、夜の行動がカギになる
「朝時間が素晴らしいことはわかっている。だから早起きにも何度も挑戦している。でも起きられない!」というあなた。大丈夫です。私も、早起きが大の苦手でした。
高校受験の志望校提出の際に担任から「お前は朝が弱すぎるから、家から近い高校のほうがいい」と言われたくらいです。そんな私でも、今は早起きができています。早起きにもコツがあるのです。
早起きの最大のコツは、寝る時間です。朝を変えるカギは、実は夜なのです。起きる努力をするのではなく、寝る時間を決めて、寝る努力をします。
自分にとってちょうどいい睡眠時間がわかるといいのですが、ほとんどの人は7~8時間を目安にするといいでしょう。たとえば、朝6時に起きたい場合は、夜22時~23時に寝ると決めます。
6時間睡眠を2週間=一晩徹夜と同じこと
布団に入ってすぐ寝られない場合や、家事をしていたら予定より遅くなってしまう場合もあるので、22時には就寝の準備を始め、23時までには眠りに入っているスケジュールにしておくのがおすすめです。そうすると、睡眠時間を削ることなく、しっかり確保することができます。
ちなみに、「睡眠は6時間取れば十分」という人もいます。ところが、2週間毎日6時間睡眠を続けた人の脳は、一晩徹夜した人と同じくらいパフォーマンスが落ちることがわかっています。
しかも、自分では「大丈夫」と思っているのが一番の落とし穴です。知らぬ間に睡眠負債が溜まっている状態なので、反応速度や注意力が落ち、脳は回復しきれていないのに、自覚がないから対策もしないような状況です。
そうすると、日々のパフォーマンスにも影響を及ぼすので、睡眠時間は7時間以上確保し、起きる時間と寝る時間を決めてください。

