安心して長生きするには老後資金をどのくらい貯蓄すればいいか。ファイナンシャルプランナーの井戸美枝さんは「老後資金の準備というと『貯蓄』に目が向きがちだが、それよりも安心なのは『定期収入』の確保。3つの方法で準備すれば老後不安を解消できる」という――。

※本稿は、井戸美枝『ひとりで自分資産はつくれる 52歳からお金を貯める・増やす』(主婦の友社)の一部を再編集したものです。

徐々に高く積み上げられたお金
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老後の収入を増やす3つの対策

老後資金の準備というと、「貯蓄」に目が向きがちです。でも、もっと大事なのは定期的に入ってくる「収入」。老後に年金で足りないお金を貯蓄からどんどん引き出していると、いくら貯蓄があっても不安になりますが、生活費をまかなえる程度の収入があれば資産寿命を延ばせます。

老後の収入に安定したバッファー(余剰資金)をもたせるために、今から準備を始めましょう。方法は、①iDeCoなどで自分年金をつくる、②長く働く、③年金受給を繰り下げて増やす、の3つを組み合わせることです。

たとえば、今からiDeCoなどの税金面で有利な制度を使ってコツコツ積み立てていけば、公的年金に自分年金を積み上げることができます。65歳以降も長く働いて、年金受給を繰り下げれば、将来の年金を増やすことも可能。厚生年金に入って働けば、将来の年金額をさらに増やせます。老後の収入を増やすために、自分に合う方法を考えてみましょう。