シニア世代の求めているものは何か。医師の和田秀樹さんは「いまのシニア世代は若い頃からファッションに触れ、自己表現の一つとして楽しんできた世代なのに求めている商品がなかなか手に入らない。10万円以上払ってもゼニアのデニムを履きたいと思うシニアは私だけではない。そこには大きなビジネスチャンスが眠っている」という――。
※本稿は、和田秀樹『65歳、いまが楽園』(扶桑社)の一部を再編集したものです。
ユーミンやサザンを聞いてきた世代をナメるな
同世代の友人たちと「健康」について熱心に話し始めるようになり、「ああ、自分も歳をとったのだなあ」と感じている人は多いかもしれません。
ただ、自分が実際にその年齢になったことでよくわかるのですが、たとえば65歳を過ぎたからといって、毎日健康のことばかり考える、みたいなことになるわけではありません。
にもかかわらず、シニア向けの商品やサービスというと健康食品や介護グッズばかりがクローズアップされがちです。
どうも世の中全体が、かつての高齢者のイメージにいまだにとらわれているように思えてならないのですが、よく考えてみてください。
聞いてきた音楽も、若い頃に親しんできたファッションやファッション誌も、ライフスタイルもメディア体験、昭和のシニア世代といまの60代・70代はまったく違います。
音楽もファッションも一気に多様化した時代を経験し、ユーミンやサザン、海外アーティストなども当たり前に楽しんできた世代なのです。
これだけ違う背景を持つ人たちが、同じような「高齢者」になるはずはありません。

