「商売は順調だし、利益も悪くない。入金があったら期日通りに支払いを済ませればいいだけだ。決算書を読めなくても問題ないだろう」。そう考える経営者もいるようですが、入金と支払のタイミングによっては、資金繰りは大きく変わってきます。気づいたときには、「口座残高が減っていて経営の危機」ということだってあり得るのです。事業展開に欠かせない融資とも大きな関連がある貸借対照表について、仕組みやその活かし方などを詳しく解説します。
貸借対照表(BS)は会社運営の様々な判断で役立つ
貸借対照表について解説する前に、あらためて決算書とはどのようなものなのか、そして貸借対照表と並んで重要な、損益計算書とキャッシュフロー計算書について簡単におさらいしておきましょう。
決算書とは、簡単にいえば、会社のお金の流れを一定期間で区切り「その期間内にいくら儲けたのか」や「決算日時点でいくら財産や負債があるのか」を把握するためのもので、基本的には1年区切りとなります。「面倒くさいし理解できない」からと税理士に丸投げという経営者も少なくないのですが、経営者である以上、これらのつくり方や読み解き方をある程度知っていたほうがいいとわたしは考えます。なぜなら、タイムリーな投資や融資、節税対策の判断にも大いに役立つからです。
ここから先は有料会員限定です。
登録すると今すぐ全文と関連記事が読めます。
(最初の7日間無料・無料期間内はいつでも解約可)
プレジデントオンライン有料会員の4つの特典
- 広告非表示で快適な閲覧
- 雑誌『プレジデント』が最新号から読み放題
- ビジネスに役立つ学びの動画が見放題
- 会員限定オンラインイベント
(構成=岩川悟、吉田大悟 図版作成=木村友彦)


